気密性能は、建てた家で確かめる
「高気密・高断熱の家」と聞くことは増えましたが、
その家が実際にどのくらい気密性を確保できているかは、どのように確認するのでしょうか。
「高気密・高断熱の家」と聞くことは増えましたが、その家が実際にどのくらい気密性を確保できているかは、どのように確認するのでしょうか。
断熱性能は、使用する断熱材や窓などから設計段階で計算できます。
一方、気密性能は少し違います。
同じ設計・同じ仕様の家でも、配管や配線の貫通部、窓まわり、壁や床の取り合いなど、
現場での施工によってすき間の量が変わるからです。
同じ設計・同じ仕様の家でも、配管や配線の貫通部、窓まわり、壁や床の取り合いなど、現場での施工によってすき間の量が変わるからです。
だからこそ大切なのが、実際に建てた家で行う「気密測定」です。
すまい環境設計では、気密性能をC値0.5以下を基準とし、これまでの施工では平均C値0.2という結果を確認しています。
この記事では、
「気密測定とは何を測るものなのか」
「C値とは何なのか」
「なぜ高断熱住宅にも気密が必要なのか」
を、家づくりを検討している方にも分かりやすく解説します。
01
AIRTIGHTNESS TEST
気密測定とは?
気密測定とは、住宅にどのくらいの「すき間」があるのかを実際の建物で測定する検査です。
専用の測定機器を使って室内の空気を動かし、建物の内外に圧力差をつくることで、
すき間から入ってくる空気の量を測定します。
この結果から算出されるのが、住宅の気密性能を表す「C値(相当隙間面積)」です。
専用の測定機器を使って室内の空気を動かし、建物の内外に圧力差をつくることで、すき間から入ってくる空気の量を測定します。この結果から算出されるのが、住宅の気密性能を表す「C値(相当隙間面積)」です。
C値とは?
C値は、住宅全体にあるすき間の面積 ÷ 延べ床面積で表され、単位は「㎠/㎡」です。
つまり、数字が小さいほど、すき間の少ない住宅ということになります。
【気密測定の流れ】


気密測定は、数値を測って終わりではありません。測定結果を確認し、
必要があればすき間を見つけて施工を見直すことまでが大切です。
気密測定は、数値を測って終わりではありません。測定結果を確認し、必要があればすき間を見つけて施工を見直すことまでが大切です。
02
WHY AIRTIGHTNESS MATTERS
なぜ気密性能が大切なのか
「断熱性能が高ければ、冬も暖かく夏も涼しいのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、どれだけ断熱材をしっかり施工しても、建物に多くのすき間があれば、そこから室内外の空気が出入りします。
たとえば冬。
暖房で暖めた空気が建物上部のすき間から外へ逃げると、その分、床付近などのすき間から冷たい外気が入り込みます。
たとえば冬。暖房で暖めた空気が建物上部のすき間から外へ逃げると、その分、床付近などのすき間から冷たい外気が入り込みます。
その結果、
暖房しているのに足元が寒い。
部屋によって温度差がある。
冷暖房がなかなか効かない。
といったことにつながります。


つまり、
断熱は「熱を伝わりにくくする性能」、
気密は「空気をすき間から出入りさせない性能」。
断熱は「熱を伝わりにくくする性能」、気密は「空気をすき間から出入りさせない性能」。
どちらか一方だけではなく、断熱と気密をセットで考えることが、快適なすまいには重要です。
UA値とC値は、何が違う?
住宅性能を調べていると、「UA値」と「C値」という言葉を目にすることがあります。
どちらも住宅の性能を知るための数値ですが、表しているものは異なります。
住宅性能を調べていると、「UA値」と「C値」という言葉を目にすることがあります。どちらも住宅の性能を知るための数値ですが、表しているものは異なります。
UA値(外皮平均熱貫流率)は、屋根・外壁・床・窓などから、どのくらい熱が出入りしやすいかを表す数値です。
数値が小さいほど、熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを示します。
UA値(外皮平均熱貫流率)は、屋根・外壁・床・窓などから、どのくらい熱が出入りしやすいかを表す数値です。数値が小さいほど、熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを示します。
C値(相当隙間面積)は、住宅にどのくらいのすき間があるかを表す数値です。
こちらも数値が小さいほど、すき間が少なく、気密性能が高いことを示します。
C値(相当隙間面積)は、住宅にどのくらいのすき間があるかを表す数値です。こちらも数値が小さいほど、すき間が少なく、気密性能が高いことを示します。
| UA値 | C値 | |
|---|---|---|
| 表すもの | 断熱性能 | 気密性能 |
| 分かること | 熱の伝わりやすさ | すき間の量 |
| 確認方法 | 計算 | 実際の建物で測定 |
| 数値 | 小さいほど高性能 | 小さいほど高性能 |
UA値 → 熱の「伝わりにくさ」を見る
C値 → 空気の「漏れにくさ」を見る
断熱性能の高い材料を使い、UA値を小さく設計しても、実際の建物に多くのすき間があれば、
そこから空気が出入りしてしまいます。
断熱性能の高い材料を使い、UA値を小さく設計しても、実際の建物に多くのすき間があれば、そこから空気が出入りしてしまいます。
そのため、長く快適に暮らせるすまいを考えるときには、UA値だけ、C値だけを見るのではなく、
断熱と気密をあわせて考えることが大切です。
そのため、長く快適に暮らせるすまいを考えるときには、UA値だけ、C値だけを見るのではなく、断熱と気密をあわせて考えることが大切です。
03
PERFORMANCE IN THE FIELD
C値は「設計図」だけでは分からない
UA値などの断熱性能は、設計段階で計算できます。
しかし、C値は設計図だけを見て「この家はC値0.3です」と決められるものではありません。
UA値などの断熱性能は、設計段階で計算できます。しかし、C値は設計図だけを見て「この家はC値0.3です」と決められるものではありません。
なぜなら、実際の気密性能には、
- 窓や玄関まわり
- 配管・配線の貫通部
- 壁と床の取り合い
- 気密シートや気密部材の施工
- 建物の形状
など、現場での施工精度が大きく関係するからです。
同じ図面、同じ断熱仕様で建てたとしても、施工の仕方によって結果は変わります。
だからこそ、気密性能は「計算したから大丈夫」ではなく、実際に建てた一棟を測って確認することに意味があります。



04
OUR STANDARD
C値 0.5以下
PAST RESULTS
過去施工平均 0.2
C値はどのくらいを目指せばいい?
現在の住宅の省エネ基準では、断熱性能については基準が設けられていますが、
C値について全国一律の基準値が設定されているわけではありません。
国の省エネ関連資料でも断熱・一次エネルギー消費量などを中心に評価体系が組まれています。
現在の住宅の省エネ基準では、断熱性能については基準が設けられていますが、C値について全国一律の基準値が設定されているわけではありません。国の省エネ関連資料でも断熱・一次エネルギー消費量などを中心に評価体系が組まれています。
だからといって、気密性能を確認しなくてよいわけではないと私たちは考えています。
すまい環境設計では、C値0.5㎠/㎡以下を基準としています。
さらに、これまで施工した住宅では、
過去施工平均 C値 0.2㎠/㎡という結果を確認しています。
ただし、私たちが大切にしているのは、数字そのものを競うことではありません。
気密測定は、設計した性能が実際の建物でもきちんと確保されているかを確認するためのもの。
性能を「うたう」だけではなく、測って確かめる。そのための検査だと考えています。
05
WHEN TO MEASURE
気密測定はいつ行う?
気密測定は、気密工事が完了し、まだ壁などで隠れていない段階で行うことが重要です。
理由はシンプルです。
この段階であれば、測定結果を確認しながら、必要に応じてすき間の原因を探して修正できるからです。
たとえば配管まわりや部材の取り合いなど、気密層が見えている状態なら施工状況を確認できます。
理由はシンプルです。この段階であれば、測定結果を確認しながら、必要に応じてすき間の原因を探して修正できるからです。たとえば配管まわりや部材の取り合いなど、気密層が見えている状態なら施工状況を確認できます。
ところが完成後は、多くの部分が壁や天井の中に隠れてしまいます。
だから私たちは、つくる → 測る → 確認する → 必要なら直すという工程を大切にしています。
完成すると見えなくなる部分だからこそ、見えるうちに確認する。
これは気密だけではなく、すまい環境設計の施工品質に対する基本的な考え方でもあります。
完成すると見えなくなる部分だからこそ、見えるうちに確認する。これは気密だけではなく、すまい環境設計の施工品質に対する基本的な考え方でもあります。


06
AIRTIGHTNESS & VENTILATION
高気密は「換気できない家」ではありません
「気密性を高くすると、家の中が息苦しくならない?」
「すき間がないと換気できないのでは?」
と疑問に思う方もいるかもしれません。
「気密性を高くすると、家の中が息苦しくならない?」「すき間がないと換気できないのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実際にはその逆で、計画的な換気を行うためにも、気密性能は重要です。
住宅の換気設備は、給気口から空気を取り入れ、決められた経路を通して排気することを前提に計画します。
実際にはその逆で、計画的な換気を行うためにも、気密性能は重要です。住宅の換気設備は、給気口から空気を取り入れ、決められた経路を通して排気することを前提に計画します。
建物のあちこちに予期しないすき間があると、計画した場所とは違うところから空気が入り込み、
想定した空気の流れをつくりにくくなります。
高気密とは「換気しない家」ではなく、
「必要な場所から空気を入れ、必要な場所から出すための家」。
高気密とは「換気しない家」ではなく、「必要な場所から空気を入れ、必要な場所から出すための家」。
気密と換気も、切り離さずに考えることが大切です。
07
AIRTIGHTNESS & DURABILITY
気密は、建物を長く使うことにもつながる
気密性能は、室内の快適さや冷暖房効率だけに関係するものではありません。
長く安心して住み続けられる家を考えるうえでも、大切な性能のひとつです。
気密性能は、室内の快適さや冷暖房効率だけに関係するものではありません。長く安心して住み続けられる家を考えるうえでも、大切な性能のひとつです。
冬、暖かく湿った室内の空気が壁の中へ入り込み、そこで冷やされると、壁の内部で結露が発生することがあります。
こうした状態が繰り返されると、木材や断熱材などを湿らせ、建物を傷める原因になることがあります。
そのため、壁の中へ不用意に湿気を入り込ませないためにも、断熱・気密・防湿を一体で考えることが重要です。
冬、暖かく湿った室内の空気が壁の中へ入り込み、そこで冷やされると、壁の内部で結露が発生することがあります。こうした状態が繰り返されると、木材や断熱材などを湿らせ、建物を傷める原因になることがあります。そのため、壁の中へ不用意に湿気を入り込ませないためにも、断熱・気密・防湿を一体で考えることが重要です。
もちろん、気密性能を高めるだけですべての結露を防げるわけではありません。
断熱の方法や防湿層のつくり方、換気、外壁や屋根の雨仕舞なども含めて、
建物全体で湿気をコントロールする必要があります。
もちろん、気密性能を高めるだけですべての結露を防げるわけではありません。断熱の方法や防湿層のつくり方、換気、外壁や屋根の雨仕舞なども含めて、建物全体で湿気をコントロールする必要があります。
気密は、単に「暖かい家をつくるため」のものではなく、
建物を長く健全な状態で使い続けるための設計の一部でもあるのです。
気密は、単に「暖かい家をつくるため」のものではなく、建物を長く健全な状態で使い続けるための設計の一部でもあるのです。
08
PERFORMANCE FOR LIFE
気密性能は「数字」だけで考えない
C値は、住宅の気密性能を確認するための大切な指標です。
ただ、数値が小さければ、それだけで良い家になるわけではありません。
C値は、住宅の気密性能を確認するための大切な指標です。ただ、数値が小さければ、それだけで良い家になるわけではありません。
断熱・気密・換気などをバランスよく設計し、それを現場で正しく施工すること。
そして、実際に測って確かめること。
すまい環境設計では、数値だけを追い求めるのではなく、
その性能が暮らしの中できちんと活かされることを大切にしています。
すまい環境設計では、数値だけを追い求めるのではなく、その性能が暮らしの中できちんと活かされることを大切にしています。
「できているはず」ではなく、
「できていることを確かめる」。
気密測定も、そのための大切な工程のひとつです。

3 GENERATIONS, 100 YEARS.
これからの暮らしを、一緒に考えるところから。
家づくりは、間取りやデザインを決めることだけではありません。
土地のこと、性能のこと、素材のこと。
そして、これからどんなふうに暮らしたいのか。
すまい環境設計では、設計から施工まで一貫して、
そのご家族と、その土地に合ったすまいを考えます。

3 GENERATIONS, 100 YEARS.
これからの暮らしを、
一緒に考えるところから。
家づくりは、間取りやデザインを決めることだけではありません。土地のこと、性能のこと、素材のこと。そして、これからどんなふうに暮らしたいのか。すまい環境設計では、設計から施工まで一貫して、そのご家族と、その土地に合ったすまいを考えます。
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高気密・高断熱・換気・耐震
長く快適に暮らすための、住まいの基本性能。
02|耐久性について
構造・防蟻・防湿・雨仕舞
100年使い続けるために、見えない部分から考える。
03|可変性について
暮らしの変化に応える間取り
家族やライフステージが変わっても、住み継げるすまいへ。
04|施工品質について
設計した性能を、確実に現場へ
完成すると見えなくなる部分まで、丁寧につくり、確かめる。


